| 関西の夏は鱧
祇園さんの時に鱧が欠かせないということは良く知られています。鱧は梅雨時から旬を迎えます。
うなぎ・穴子との違い
形状が良く似ている魚に、うなぎや穴子があります。鱧はウナギ目ハモ科ですから、いわば親戚というわけです。ところが、うなぎや穴子の様には脂分が多くない代わりに、旨み成分であるアミノ酸がより多く含まれています。さっぱり、あっさりとしているのに旨いのはこのせいです。
ただ、うなぎや鱧とは大きく違うのが、縦になが〜く、かた〜い小骨がたくさん通っている点です。このため、うなぎや穴子と同じ様に処理をしていたのでは、とても食べられたものではないので、ここで「骨切り」という鱧独特の処理が必要になってくるのです。
さて「骨切り」とは
身の中に通る硬い小骨を薄い皮だけ残して垂直に刻んでいきます。 大体の目安は『一寸で30回』。
正確な包丁さばきとリズム感が要求される、上方料理人の晴舞台です。
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管理も大変
実は骨切りにいたるまでの管理と調理がもっと大変で手間がかかります。うなぎなら生きたまま頭に目打ちを打って開くだけですが、
鱧は、活けじめ、血抜き、腹側から開いて、背びれを抜き、 皮の表面のヌメリを包丁で綺麗にしごいてやっと、骨切りができる状態になります。
生命力はとても強い魚ですが身はデリケート。
生きているうちに暴れさせれば、 飴色がかった美しい白身の中に赤い打ち身の跡が残って 加熱すれば黒くなってしまうし、夏の魚なので冷やしすぎも禁物!
氷の上に直接並べるとあっという間に硬直してしまいます。
鱧は凶暴!
「食む(はむ)」がその名の由来になったという説もある様に、性格は極めて獰猛で、
おこぜが泳ぐ水槽に平気で手を突っ込む魚屋でも、 鱧を素手で扱うことはしません。
いったん噛み付くと、身体をねじって暴れだし、 手がつけられなくなってしまうのです。
凶暴な性格からは想像できないくらい とても上品で上等な魚として、 関西の夏には欠かせない食材です。【旨い魚通信第5号より】
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